悪徳商法とは、詐欺的手法で利益を得る商法です。
悪徳業者の手口はお客の”欲”や”不安な気持ち”を利用して心のスキマを狙ってきます。
悪徳商法に引っかからない為にも悪徳業者の手口を知ることはとても大切です。
この記事では悪徳商法の手口について紹介します。
悪徳商法の手口
悪徳商法の手口は巧妙で多様化しています。
ここではマルチ商法、睡眠商法、アポイントメント商法、点検商法、送りつけ商法の
5つを紹介します。
マルチ商法
マルチ商法とは商品・サービスを販売しながら会員を勧誘すると自分の
利益になるシステムのため、会員になったら次の会員を探し、会員を
増やしながら商品を販売していく商法です。
マルチ商法は違法と思われている方もいるかもしれませんが合法です。
ただし、勧誘時に”確実に儲かる”などと言って勧誘されたものの実際にやってみたら
”商品が売れない”、”会員が増やせない”などのトラブルが後を絶ちません。
マルチ商法は友人や同僚から誘われるケースが多く、トラブルになれば人間関係が
壊れてしまう問題の多い商法です。
また、マルチ商法は仕組み上”商品を仕入れて売らなければいけません”。
借金で商品を仕入れて売れなければ悲惨な現実が待っています。
成人式や疎遠になっていた友人から儲け話が出た場合は要警戒です。
”確実に儲かる””会員を増やせば自分の利益になる”などのワードには注意が必要です。
また最近では携帯電話やパソコンのメール、SNSで勧誘する手口が増えています。
マルチ商法は20代の若者がトラブルに遭うケースが多い特徴があります。
勧誘された際お金が無いと言っても借金すれば良いと消費者金融で借金させられる
場合も多く、はっきりと断ることが大切です。
催眠商法
・催眠商法とはチラシなどの広告で人を集め、日用品などを無料配布
した上で群集心理を操り冷静な判断が出来ない状態にして高額商品を
契約させる商法。
催眠商法の集客方法としてビラ配りや広告で無料引換券や先着〇名様にプレゼント
などと言って人を集めます。
初めのうちは日用品などを無料で配ったり、トークで雰囲気を盛り上げ意図的に
客を催眠状態にします。
そして、客が冷静な判断ができなくなった頃合いをみて高額商品を売りつけてきます。
客は判断力や思考力が麻痺した状態で本来必要でないものを高額で買わされてしまいます。
催眠商法は高齢者に被害が多いのも特徴です。
アポイントメント商法
アポイントメント商法とは『プレゼントが当たった』『格安で旅行に
行ける』などと言って事業者が販売目的を隠して会う約束をし、
しつこく勧誘して高額商品やサービスを契約させる商法。
実際に事業者と会ってしまうと”あなただけ””特別に”などお客の気を惹きつけ
巧妙なセールストークをして断りにくい状況にします。
悪質な場合、永遠と商品の説明をされ契約しないと帰らせてくれないので
早く帰りたいために契約してしまうケースも多くみられます。
最近では出会い系サイトやSNSなどで異性間の感情を利用して呼び出され
契約してしまうケースも増えています(デート商法)。
アポイントメント商法は若い世代が狙われるケースが多いことが特徴で、特に18歳に
なったばかりの若者がターゲットにされやすいので若い方は注意が必要です。
点検商法
屋根、外装、排水管、床下など『無料で点検します』と言って訪問し、
点検後実際は違っていてもこのままでは『危険だ』と不安をあおり
高額な工事契約や商品を売りつける商法。
言葉や服装で公的機関を装ったり、出入り業者の”ふり”をするなどの手口でお客を
信じ込ませ近づいてくるケースがあり巧妙です。
悪質な場合、点検中にわざと壊して修理や工事が必要と迫る場合もあり安易に
点検させることにも注意が必要です。
不安を煽って契約しようとしてきますがその場で契約することは控えるべきです。
また、書類を差し出されても安易にサインや押印をせず内容を確認しましょう。
送りつけ商法
注文していない商品を一方的に送りつけ、その人が断らなければ
買ったものとみなし、商品代金を請求する手口。
注文していない商品が送りつけられ、代金を請求されても支払う必要はありません。
特定商取引法改正により令和3年7月6日以降、一方的に送りつけられた商品は
直ちに処分することができるようになりました。
そのため、一方的に送りつけられた商品は直ちに処分しても問題ありません。
ただし、誤配送の場合は配送会社に連絡するなどの対応をとりましょう。
被害に遭ってしまったら…
もし悪徳商法の被害に遭った場合はひとりで悩まず早めに相談しましょう。
クーリング・オフが適用されれば被害を抑えることができます。
また、家族に相談しにくい方は行政機関に相談することができます。
公的機関に相談
悪徳商法の被害に遭った場合、全国どこからでも3桁の電話番号でつながる
消費者ホットライン【188】に相談できます。
最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口につながり、専門の相談員に
トラブル解決を支援してもらうことができます。
また、警察でも悪徳商法の相談ができます。
【♯9110】で電話をかければ地域を管轄する警察署の相談窓口につながります。
悪質な探偵業者に注意
警視庁では悪質な探偵業者に注意するよう促しています。
アダルトサイトなどのワンクリック詐欺や未公開株、出会い系サイト
などによる詐欺被害に遭われた方を対象に、
「請求をやめさせることができます。」
「十分に返金が可能です。」
などと告げて誤解させ、契約を締結する探偵業者が増えています。
「お金を取り戻したい」などという被害者の心理につけ込んだ悪質なものです。
トラブルや苦情が多発しているので、注意してください。
※引用 警視庁ホームページ
クーリング・オフ
クーリング・オフとは契約の申し込みや購入の契約をした後でも一定期間内であれば
契約の申し込みを撤回したり、契約の解除ができる制度です。
クーリング・オフ制度について相談がある場合、最寄りの警察署(生活安全相談係)や
市区町村の消費生活センターで相談できます。
クーリング・オフはすべての取引に適用されるわけではありません。
また、クーリング・オフには期限があるため、悪徳商法の疑いがあるときや
被害に遭ってしまったときは早めに相談することが重要です。
最後に
悪徳商法は時代とともに手口が多様化しており、今回紹介した手口以外にも無数にあります。
悪徳商法の被害に遭わないためには最初から相手にしないことが最善の方法ですが、
悪徳業者も”騙すプロ”ですからそう簡単にはいかない場合もあるかもしれません。
騙されないポイントが以下になります。
・おいしい話は相手から来ないことを理解した上で、疑う
・はっきりと断る
・すぐに契約しない
・ひとりで悩まない
・契約書面はよく読み、必ずもらう
・迷ったときは家族や友人、警察、消費生活センターなどに相談する
家族に若者や高齢者がいる方は家族が被害に遭わないよう悪徳商法の危険について
1度話し合ってみてはいかがでしょうか?
特殊詐欺の記事もありますのでよかったら読んでください。